僕も原発は反対派なのですが、ヘルメットやマスクで覆面をして過激な行動に出るような人間ではまだありません(その前に国民を放ったらかしにしている政府に向かっていくでしょう)。
「反対!反対!」って叫んでいる方々ばかりが報道されてますが、そんなことは気にもせず、夜は寝たいときに寝て、朝ゆっくり起きて「さあて今日はどうなるのかな?」って
国会議員の皆さんがのんびりしている今でも福島では多くの作業員が原発の処理と戦っています。
収入もなく行く所もない福島の原発周辺の商店の方々にはある程度の補償が支払われていますが、福島以外の原発周辺の方々にはなんの補償もありません。
収入が無くなってしまうわけですからね、いっぱい苦労してるんでしょう。借金が残っている方もいっぱいいるでしょうし、子どもの学費や
仕送りをしている方も、高額な治療を受けている方もいるでしょう。
とか考えると、大声で「脱原発!」てのもちょっと自分が嫌いになります。ダメなのはわかってるんですけどね・・・
えらい暗い前置きになってしまいましたが、福島原発で3.11以前から働いている若者(かなりのヤンキー)たちのノンフィクション「原発アウトロー 青春白書」という本があるので、頭ごなしに「止めろー!原発」な方には一読することをおススメします。
かなり生々しいです。地震が起きたときの原発の中のパニック状況や、東電の隠蔽していたこと、政府の発表と現場での食い違いなどが書かれています。
内容はインタビュー形式になってて、軽いノリで恐ろしいこと言ってます。
「おまえどのくらい放射能浴びた?」
「マジ!?俺なんてこんなだぜ」
「○○さんさすがっすねー、気合はいっているわ」みないた感じです。
でも彼らは放射能が本当にヤバイことは誰よりもしっかり知ってて、爆発したときも
「今、ボンって聞こえたよな、ヤバイな。逃げよ逃げよ」「メルトダウンだべ」てなノリで福島から避難します(軽いんですが、その場にいたら僕も同じだと思う)。
しかしですね。帰ってくるんですよ。
「俺らがやらないで誰がやるんだべ」
これを聞くと美談になりそうですが、美談とかじゃないんですよね。彼らは相当な覚悟と使命感を持っています。ただね、忘れてはいけません、「生活のため」でもあるんですよ。
東電のどんどん悪くなる待遇、見通しの立たない現状のなか、今も彼らは復旧作業をしています。心配をかけたくないから親に黙って作業にもどった人も多いようです。
ある作業員の若者が父親だけに原発に戻ったことを伝えました。
「うちの親父が言ってくれたんです。おまえらは名もない英雄だからって。名前はないぞ、しょぼいからって。でも英雄だぞって」
立ち読みでも構わないので、ちょこっとでも気になったら是非読んでください。返してくれるなら貸しますよ。
ではでは