Monkey section

おススメの本を訊かれたときにおススメする本

ランドリー

「おススメの本をおしえてください」と言われると、普段ほとんど本を読まない人には、「読書が好きになればいいなあ」と思いながら、またよく本を読む人には「似たような感じの本があれば教えて欲しいなあ」という期待をこめて「ランドリー」をおススメします。
映画にもなった小説です。映画のほうが先で脚本を小説として書いたようです。

とにかくやさしくてラブリーでハートフルでピュアなロードストーリーです。ラブストーリーともいえるのですが、僕個人はそっちのジャンルじゃないような気がするのであえてロードストーリーで紹介します。

ちょっと知恵遅れの主人公が祖母の経営するコインランドリーで洗濯物が盗まれないように毎日見張りをします。そこで普通の人間や変わった人間(乾燥機のドラムの中に閉じこもるボクサーとか)とのドラマが展開していくのですが、ある日ちょっと影のある女の人が洗濯にやってきます。そして洗濯が終わってコインランドリーを出るのですが、そこで主人公が忘れ物に気がついて彼女を追いかけて届けます。

この女性は心に深い傷を負ってて、その傷を主人公のあったかい優しい心と優しい空気に癒されます。ところがある日、女性がいなくなってしまいます。そして主人公は乾燥機の中に初めて女性と出逢った時に彼女が着ていた水色の洋服を見つけて袖口に赤い染みがいっぱい付いているのに気がついて、でもそれがなんだかわからなくて、でもよくないこととは感じるのでしょう、洗剤一箱使って洗います。

洗濯が終わって彼女に届けるのですが、そこで彼女がいなくなったことを知ります。そしてコインランドリーは差し押さえられてなくなってしまいます。主人公は洋服を彼女に届けようと生まれて初めての旅に出て、そこからこの物語は浮かんだり沈んだり沈んだりしながら、あったかくて幸せなエンディングを迎えます(最高です)。

僕がこの本と出逢った時のことは全然憶えてません。憶えているのは、気持ちのよい整備された公園の芝生の上で、読み終わったときになんだかうれしくなって、芝生の上ででんぐり返しをしてました。その公園に着く前に大麻の不法所持で警察に捕まってる小僧の仲間に間違えられてイヤな思いをしたのなんかすっ飛びました。

まあ、すっごい簡単にあらすじ書いたけど、「いい本ないかな?」と思って古本屋に入ったときになんとなく思い出したら「ランドリー」をおススメします。読みやすくてラブリーでしあわせな作品です。

ではでは

DVDランドリー

映画もよいですよ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

お問い合わせ